ヘッジファンドの解約応答日・・・
昨日の、東京株式市場は、上値の重い展開に終始しました。
午後に入ってから、米ウォール・ストリート電子版で
米モルガンスタンレーに、米金融当局が調査に入ったことが
報道されました。
米モルガン側は否定していますが、このニュースが伝わった直後、
為替で円が買われ、日経225先物が売られる動きになりました。
その後、日本時間の夕方以降は、逆に買い戻しが入り、
インデックス先物、ドル円ともに戻す動きとなっています。
日経平均株価については、7日に付けた安値、10257.32円が
目先の重要なポイントとなりそうです。
この水準を割り込むと、1万円割れも視野に入ってきます。
通貨オプション市場では、ドル・プットが積み上がっているとの
観測もあり、明日のオプションSQへ向けて、投機筋の売り買いが
活発化すると思われます。
また、ヘッジファンドの解約応答日である、17日も、
市場関係者が注目している日柄であり、今週は上下に
振幅の激しい動きになるかもしれません。
昨日の日経平均株価の終値付近に、200日移動平均線が
位置しており、十分、意識される水準であることは間違いないでしょう。
商品市場では、金価格が急騰し、原油価格が急落するという、
投機マネーの収縮パターンが、顕著な形で現れており、
この逆転現象が明確になるまでは、市場参加者は、積極的には
動けないでしょう。
昨夜のNY株式市場は、スペインが、今後2年間で150億ユーロの
支出削減計画を発表し、ソブリン・リスク懸念が後退。
また、米シスコ・システムズなど、ハイテク企業の決算が予想を上回った
ことで、モルガン・スタンレーへ、米当局が捜査を開始したとの悪材料を
打ち消し、ダウ、ナスダックともに急騰しました。
ただ、原油価格は下落し、金が上昇しているところを見ると、
リスクマネーは保守的資産に逃避していると思われ、慎重な姿勢は
維持すべきと考えます。
CME225先物は、10500円台で返ってきていることから、寄り付きは
高く始まるでしょう。
ただ、為替動向次第では、買い一巡後は、売られることも想定しておいた
方が良いかも知れません。
資金は、小型株に向かいそうです。